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一口法話


85キロ強歩で学んだこと

投稿日:2006年06月13日

挿し絵 先日県立大田原高校において、第14回強歩が行われた。
私は以前からこの強歩の過酷さや不眠の85キロを歩きつづけることは承知していたが、我が子が入学したことでその目的、実行する子どもの心の動き、親の願いなどを実感することができた。

「強歩を通して規律ある態度と相互の協力の心性を育成し、不撓不屈、質素堅実の校訓にふさわしい精神の確立…」が目的で、足の痛みを耐え、不眠の狂歩、身も心も疲れ果てながら願いは「完歩」。
子ども達は、実施間近かになると練習に励み、体力作りにと強い意気込みが子を通してわかる。
親として黙ってみてはいられない、共に練習する。

この強歩は、PTA各支部や医療機関の協力がなければできない。
否、単なる協力でなく、子ども達のがんばる心、思いやる心、強い精神力を育んで欲しいと願う親子一心同体の思いとなって支援する行事である。

私も「最後尾付添い」を希望で参加した。
約10キロ位であるが子ども達の苦しみの息遣い、共に歩くことで子ども達の心を知りたいがため。
我が子の完歩を願うのは勿論だが、リタイアなしで頑張って欲しい、事故などないようにと願い、自分自身も与えられた10キロ区間を歩き続けなければ、そんな思いを抱きながら、只ひたすらに歩きました。

「ただいま。」元気な声に家族みんなで拍手を送った。

大雄寺住職 倉澤良裕 記す


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