「観」の付く仏様に観世音菩薩(観音さま)がいらっしゃいます。
観音さまは、さまざまな姿かたちに変身(化身)することで、私たち人間に救いの手を差し伸べて下さる仏さまです。
つまり、世間(世)の人々の悩み、苦しみ、救いを求める切々とした願いの声(音)を、しっかりと観察(観)して、しかるべき手を打って下さる仏さまです。
だから、十一面観音や千手観音、楊柳観音、馬頭観音などなど三十三に化身され、救って下さるのです。
よって、古来から33札所めぐり(巡礼)が盛んに行われています。
「観る」(みる)と読み、心の眼でみる意味があり、「見る」(みる)は、二つの眼でみるという意味で違いがあります。
観光とは、過去の先人たちが残された光を心の眼でよくみることです。
したがって、観光だから酒を飲み、遊び気分で神社仏閣を訪れることは慎まなければなりません。
また、「観光寺ではありません。」という掲示板も疑問の表記であります。
神社仏閣は、心の眼でみて拝むところなので、「拝観」とか「参拝」と申しております。
心静かに「右手 仏、左手 衆生と合わす手の 内ぞゆかしき南無のひと声」