平成29年5月19日(金)に、文化庁の文化審議会(会長 馬渕明子)が開催され、大雄寺の伽藍9棟(本堂、庫裏、禅堂、鐘楼、経蔵、総門、廻廊3棟)が文部科学大臣に答申された。
指定は、答申後に行われる官報告示をもって正式決定となります。
大雄寺は、黒羽城跡の所在する丘陵上に位置する曹洞宗寺院で、藩主大関家の菩提寺として庇護を受け、江戸中期から末期にかけて境内が整えられた。茅葺屋根の本堂や庫裏は、規模が大きく、平面形式などに古式をよく継承し、質も高い。また、本堂の正面に総門を構え、禅堂とともに諸堂を廻廊を繋ぐという構成は、曹洞宗寺院伽藍の一類型を示している。地方小藩の菩提寺としての様態をよく伝えており、我が国の近世曹洞宗寺院伽藍の展開を理解する上で、高い価値を有している。